世の中のLGBTに関する独自の調査・研究、情報発信を行うLGBTマーケティングラボ(運営:株式会社レティビー、所長:榎本悠里香)は、2017年4月18日から4月19日にかけて、全国の男女332名を対象とした、「社会における“男らしさ” “女らしさ”に関する実態調査」を実施しました。

今回の調査では、「力仕事や体力系は男性のやることとされた」や「女性よりも男性の方が長時間労働が多い」、「飲み会でのお酒の強要」「お茶汲みやお酒の席でのお酌は女性の仕事とされた」などの具体的な経験についても伺っています。

■約3割が“男らしさ” “女らしさ”によって我慢の経験あり!

昨今、人種や国籍、性別や年齢、障害者等の有無を問わずに、その多様性を生かした組織を作り会社の競争力を高めていこうという取り組み、いわゆる「ダイバーシティ」に積極的に取り組む企業が増えています。少子高齢化で労働人口が減少する中、企業は優秀な人材確保と同時に、社員一人ひとりがやりがいを持って働くことができる環境整備をすることが必要だとされています。この働きやすい環境整備の1つには、社会的概念における性差別(ジェンダーハラスメント)をなくすこともあげられています。

そこで今回LGBTマーケティングラボでは、 “男らしさ” “女らしさ”という社会的な性(ジェンダー)により、どのくらいの人がこれまでに我慢した経験があるのか、またその内容について調査しました。その結果、約3割がジェンダーによる我慢をしたことがあると回答しました。

男らしさ、女らしさを理由に何かを我慢したことはありますか?

男女計、n=332

男性、n=166

女性、n=166

【職場】【学生時代】【趣味・習い事】などこれまでの社会におけるシーンで“男らしさ” “女らしさ”を理由に何か我慢したことがあるかを調査した結果、男女計で35%、約3人に1人が「我慢したことがある」と回答しました。これを男女別で分けて集計すると、男性が29.5%、女性が40.9%と女性の方が約10%高いという結果になり、“女らしさ”を意識したことにより我慢した経験がある人が多いということが判明しました。

各シーンにおける我慢した経験の有無

【職場】

男性

女性

【学生時代】

男性

女性

【趣味・習い事】

男性

女性

“男らしさ”“女らしさ”を理由に何か我慢したことが「ある」と回答した人に、【職場】【学生時代】【趣味・習い事】それぞれのシーンごとに経験の有無聞きました。その結果、男女での差はあまりなく、男女ともに【職場】【学生時代】において約7割が経験していることが判明しました。

最近のダイバーシティ施策は、”男らしさ””女らしさ”を理由に何かを我慢する人が減少することにつながると思いますか?

最後の質問では、ダイバーシティ政策がジェンダーに関係しているかを調査しました。「女性、障害者、外国人、LGBTなど多様な人材活用は“男らしさ” “女らしさ”というジェンダーを理由に我慢する人が減少するか」という質問をしたところ、56.9%と半数以上が「減少につながる」と回答しました。「減少につながる」と回答した人の中には、自身の我慢した経験がない人も含まれています。

今回の調査で“男らしさ” “女らしさ”を理由に我慢した経験の内容として多く意見があげられたのは、冒頭の「力仕事や体力系は男性のやることとされた」「お茶汲みやお酒の席でのお酌は女性の仕事とされた」という理由がありましたが、なかには「飲み会で男だけ一気飲みや一発芸を強要される」、「事務職に就きたかったが、求人が女性歓迎のものが多く、男性はできない風潮があった」「女性の方が印鑑の大きさが小さかった」「男性の意見しか通らないので、自分が作った書類を男性の名前で提出した」などの意見もありました。

現在企業は働き方改革が問われ、2020年の東京オリンピックに向け、ますますダイバーシティに取り組む企業が増加することが予測されます。

LGBTをはじめとするダイバーシティ施策は当事者のためだけにあると考えられることが多いですが、今回の調査で56.9%が「減少につながると思う」と回答した通り、ダイバーシティ政策は非当事者にとっても問題となっているジェンダーハラスメントへの改善にもつなが流のではないかと思われます。

今後もレティビーでは、LGBTに関する正しい知識と認知を広げていくと同時に、“男らしさ” “女らしさ”という概念を“その人らしさ”という捉え方に変えていくことが、社員一人ひとりがやりがいを持って働くことができる環境整備に必要なことだと考えています。

【調査概要】

  • 調査テーマ : 「社会における“男らしさ” “女らしさ”」に関する実態調査
  • 調査対象 : 全国10代〜60代までの男女332名
  • 調査期間 : 2017年4月18日〜4月19日
  • 調査方法 : 調査会社を利用してのインターネット調査